さて、またAIについてです。

2025年に引き続いて2026年もAIの進歩が著しく、特に最近はAGIに到達したかどうかが議論される段階になってきました。AGIとは汎用人工知能、簡単に言えばさまざまなことを行える人工知能のことです。その能力が人間以上になったとすれば、人間が行う知的活動は基本的にAIが行えるようになります。人間がAIに置き換えられてしまうかもしれません。
楽になるとも言えます。
そこで、授業の準備を楽にしようと思いAIを活用しています。今はOpenAIのGPT-6 AstraとAnthropicのClaude Fable 5.1を両方使っています。およそ20年分の授業資料を電子データで作成しているので、過去の授業資料をすぐに読み込ませ分析することが出来ます。内容が古くなっていたり、また間違いもあったりするので、これを修正します。実習授業の場合は使用する素材の準備が特に大変ですが、AIで作成できます。
しかし、授業準備の時間はむしろ増えています。
理由は明確で、準備の手間がかからなくなった結果、やりたいことが増えてしまうからです。従来は時間的に無理であったことが可能になると、あれもこれも盛り込もう、となります。もっと分かりやすい説明は無いか、もっと良い見せ方は無いか、ということになります。例えばプログラミングの授業であれば、その回の内容に最適なプログラミング言語を作ってしまうことが、前日に思いついても可能です(これをやろうとすると、従来は少なくとも半年程度は準備期間が必要でした)。
こんな調子で授業に盛り込む内容が増えると、授業後に振り返る点、改善する点も増えます。どこをどう直すか、AIは教えてくれません。授業での状況から修正内容を洗い出し、自分で指示する必要があります。すぐに忘れてしまいますからその日のうちに直しておこう、となると残業です。
ということでAIを使ってむしろ忙しくなっているわけです。これはAIを使う人に、しばしばみられる状況のようです。アイディアを思いついたら実現できるので、忙しいですが楽しくもあるのです。なのでなかなか止まりません。
このことは、AIで「仕事(ポジション)が減るか」という問いに対する、一つの参考例になると考えています。ポジションの増減は、仕事量と効率の関係で決まります。AIは圧倒的に効率を高めます。そのとき仕事量がそのままであれば、ポジションは減ることになるでしょう。しかし、仕事量の増え方が効率化の効果より大きければ、むしろ人手不足になり得ます。また、仕事に求められるレベルが高くなると、効率化の効果が相殺されてしまいます。ある職種の雇用がAIでどうなるかは、「AIによって仕事の範囲が広がるか」「求められるレベルが上がるか」によると言えるでしょう。
IT分野はどうでしょうか。ITは他の分野を支える存在です。AIが汎用人工知能になれば、あらゆる分野でAIが使われるようになります。それを支えるITの領域は従来よりもさらに広がり、かつ求められるレベルも上がるのではないでしょうか。新しいIT職種も誕生しそうです。あまり悲観的になる必要は無いと考えています。




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